インプラントの原価

インプラントの原価

インプラントの原価はいくらか?気になるところです。
患者は、歯科医院でフィクスチャーというインプラントが骨に埋まる部分だけをもらっても意味がありません。インプラント治療の原価はフィクスチャーだけの値段ではありません。ですから、歯が入るまでの材料を一連の材料費と考えるべきですよね。

フィクスチャーを埋入した後、そこにアバットメントといわれる柱になる部分を取り付けます。このアバットメントが無ければ、その上に人工歯を取り付ける事が出来ませんので、アバットメント代も必要ですよね。

インプラントの原価

さらに、アバットメントとフィクスチャーを連結する為のスクリューが必要です。これをアバットメントスクリューと言います。このアバットメントスクリューは、ホームセンターで売っているネジの数千倍の値段がします。

ここまでが、インプラントの部品だけです。原価をみると、一流ブランドのブローネマルクインプラントで10万円近くします。

しかし、実際には10万円の原価だけでは、ここまでは出来ません。手術をしなければならないからです。

手術のためには何が必要かと言うと・・・

まず滅菌・消毒をしっかりとしなければいけませんね。滅菌・消毒にも経費がかかります。

使い捨ての滅菌済みゴム手袋の原価は600円〜1000円です。これを手術に携わるスタッフ全員が装着します。3人から4人ですので、手袋だけで4000円です。

手袋だけではありません。帽子とマスク、使い捨ての滅菌済みの手術ガウンを着用します。

さらに・・・患者もドレーピングをします。ドレーピングとは、手術部位である口元だけをあけた滅菌済みの布で顔を覆うのです。顔だけでなく、髪の毛を覆う帽子を被り、全身も滅菌済みの布で覆います。治療器具を乗せるテーブルにも滅菌済みの使い捨ての布で覆います。

滅菌・消毒に手抜きをしなければ、1回の手術に使う滅菌・消毒の原価だけで1万円以上します。場合によっては手術を2回から3回しますが、その都度に経費が掛かります。

手術だけではありません。インプラントの上にきれいな人工歯を入れなければなりませんよね。

歯型をとるための特殊な部品の費用も必要です。普通の歯の型を採るより手間と材料の費用が掛かります。

その後で、人工歯を作ってくれるのが技工士といわれる職業の人です。
免許取立ての技工士は、保険の歯を作って腕を磨きます。ですから、インプラントの歯を作る熟練した技工士の人件費は安いものではありません。そして、上手な職人ほど費用は高くなります。良いものは高い。そうでないものは安いというのは、どこの世界でも同じですね。

格安インプラントを宣伝している歯科医院の中には、インプラント治療後のメインテナンス費用が割高な歯科医院もあります。 それとは対照的に茨城県水戸市のある歯科医院では、特別なメインテナンス費用は受け取らずに術後も責任を持って管理しているようです。

あなたは、どちらの歯科医院と付き合いたいですか?

安さを宣伝している歯科医院は「格安で治療した患者の治療後の面倒までは見ていられない」と思っていることが多いようです。

人件費

治療後の患者の面倒を見ない歯科医院はその点の経費を抑えて営業しているのかもしれません。

インプラント手術後の管理にも経費はかかります。

真面目な歯科医院は、患者受けを狙って無理に安くする事はなんの得にもならない事を理解しています。

安売りインプラントよりも安心インプラントのほうがいいですよね。